ことわざの窓: ことわざ ま行

待たぬ月日は経ち易い(またぬつきひはたちやすい)

【意味】

月日というものは、それを待っているときには待ち遠しく、なかなかやってこないように感じるものだが、待っていないと、知らぬ間に過ぎ去ってしまうものだということ。

【所見】

人間の感覚というものは実に不思議で、実際には同じ長さの時間を過ごしているのに、暇なときは「まだこんな時間?」、忙しいときは「もうこんな時間?」と、全く反対に感じますよね。なかなか、時は思うようには流れてくれません(^^;。
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枡で量って箕でこぼす(ますではかってみでこぼす)

【意味】

きちんと枡でこぼれないように量ったものを、箕で受けて一気にこぼしてしまう。長い間苦労して貯めたものを、無駄に使ってしまうことの譬え。

※『箕』は、竹で編んで作った、穀類をふるって殻やごみをより分ける農具

【所見】

う〜ん、耳が痛い!親が苦労して稼いだお金を何の気なしに使っていた子供の頃を振り返ると、まさにこのことわざがそのまま当てはまる気がします。思い当たる人も多いのでは?(^^;
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まずい物の煮え太り(まずいもののにえぶとり)

【意味】

不味い食材に限って、煮ると量ばかり増える。良い物は量が少なく、悪い物は量が多いということの譬え。

【所見】

確かに「希少価値がある」という表現は、量が少ないために珍重されて値段の高いものにしか適用されない言葉ですよね。そうすると、大量生産品は悪い物ということになってしまいますが・・・一理ありますね(^^;。
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正宗で薪を割る(まさむねでまきをわる)

【意味】

名刀正宗で薪を割る。つまり、何でもない日常的なこと、もしくはつまらないことに非常に大切な道具を使うこと。間違った使い方をしていることの譬え。

※正宗は、天才と謳われる鎌倉時代の刀匠の名。また、その鍛えた刀のことも指す。現在では、その殆どが国宝指定されている

【所見】

そりゃあ国宝の刀を使って薪を割るなんていうのは、ありえない話ですよね!でも、実際にやってみたら、割ると言うよりはスパッと切れそうな感じがします。
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馬子にも衣装(まごにもいしょう)

【意味】

馬子のような身分の卑しい者でも、着る衣装さえ良ければ立派に見える。つまらない者でも、外面的に上手く装えば立派に見えてしまうことを譬えて言う。

※馬子とは、駄馬に荷を積んで運ぶのを生業とした人。江戸以前、封建社会の身分制度では卑しい身分とされた

【所見】

このことわざも、使っているのをよく聞きますね。でも、本来の譬えで使っている人は少ないと思います。中には「馬子」を「孫」だと勘違いして、譬えがおかしくなっている人もいましたが・・・(^^;。
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